〔0-9〕 〔A-Z〕 〔あ行〕 〔か行〕 〔さ行〕 〔た行〕 〔な行〕 〔は行〕 〔ま行〕 〔や行〕 〔ら行〕 〔わ行〕

用語集

にめんせっちゃく、さんめんせっちゃく

【2面接着、3面接着】

2面接着とはシーリング材を目地底に接着させない構造,状態をいう。
3面接着とはシーリング材が目地底に接着する構造,状態をいう。ムーブメント追従性は2面接着の方がよい。

よんぶいおーしー

【4VOC】

トルエン,キシレン,エチルベンゼン,スチレンのこと。シックハウスの原因の一つとされる建材由来のVOCのうち、建築基準法で規制されているホルムアルデヒドを除いたもの。

〔A-Z〕

えーびーえすじゅし

【ABS樹脂】 アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂

Acrylonitrile Butadiene Styrene

剛性などの機械強度に優れ、加工も容易。建物の内装や外装まで様々な部分で使われる。

えーえるしー

【ALC】 軽量気泡コンクリート

Autoclaved Lightweight aerated Concrete

施工・加工が容易でかつ断熱性、耐火性に優れる。建物の内外壁、床板などに用いられる。

いーぴーでぃーえむごむ 

【EPDMゴム】 エチレン・プロピレン・ジエンゴム

Ethylene Propylene Diene Methylene linkage or Ethylene Propylene Diene M-class

耐候性、耐熱性、耐薬品性に優れ、定形パッキング、電線ケーブル、防水シートなど様々な用途に用いられる。

えふあーるぴー

【FRP】 繊維強化プラスチック

Fiber Reinforced Plastic

繊維を複合させることにより、プラスチックの強度を高めたもの。軽量で断熱性、耐候性に優れる。用いているプラスチック、繊維と製法により宇宙空間での使用に耐えるものから、安価な汎用品まで様々なものがある。

じーあーるしー

【GRC】 ガラス繊維強化コンクリート

Glassfiber Reinforced Cement

耐アルカリガラス繊維でセメントモルタルまたはセメントペーストを補強した複合材料。RCに比べて軽量であり、施工性に優れる。また鉄筋を用いていないために海辺などの塩の影響を受ける場所でも使用が可能。

あいえすおー、あいそ、いそ

【ISO】 国際標準化機構

International Organization for Standardization

ISO規格を定める機関。

あいえすおーいちまんよんせんいち

【ISO14001】 ISO規格「環境マネジメントシステム」

Environmental management systems

ISOが定めた、組織が環境保全に取り組むための国際規格。

あいえすおーきゅうせんいち

【ISO9001】 ISO規格「品質マネジメントシステム」

Quality management systems

ISOが定めた、組織が製品・サービスの品質向上に取り組むための国際規格。

じゃいじゅうに

【JAI12】 JAIA規格「ウレタン樹脂系建材用接着剤」


じゃいじゅうよん

【JAI14】 JAIA規格「二重床施工用ウレタン樹脂系接着剤」


じぇいえーあいえー

【JAIA】 日本接着剤工業会

Japan Adhesive Industry Association


じぇいえいあいえーよんぶいおーしーきじゅんてきごう

【JAIA 4VOC基準適合】

JAIAの4VOC自主管理基準制度に登録されており、4VOCを組成に配合していない製品であることを表す。
4VOCとはトルエン,キシレン,エチルベンゼン,スチレン。

じぇいえーあいえーえふふぉーすたー

【JAIA F☆☆☆☆】

製品が建築基準法の規制建材ではないが、JAIAのノンホルムアルデヒド製品自主管理基準制度に登録されており、ノンホルムアルデヒドの接着剤であることを表す。

じゃす

【JASS】 日本建築学会建築工事標準仕様書

Japanese Architectural Standard Specification

参考 JASS 8「防水工事」

じす

【JIS】 日本工業規格

Japanese Industrial Standards

日本の国家標準規格。

じすえーいちよんさんきゅう

【JIS A 1439】 JIS規格「建築用シーリング材の試験方法」


じすえーごーごーさんろく

【JIS A 5536】 JIS規格「床仕上げ材用接着剤」


じすえーごーななごーはち

【JIS A 5758】 JIS規格「建築用シーリング材」


じすえふふぉーすたー

【JIS F☆☆☆☆】

製品が建築基準法の規制建材であり、個別建材のJISにおいてホルムアルデヒド放散量が最小基準値以下であることを示す。このため規制対象外建築材料となるため、居室の内装仕上げや天井裏等に、規制を受けることなく使用できる。

じぇいえすあいえー

【JSIA】 日本シーリング材工業会

Japan Sealant Industry Association


じぇいえすあいえーえふふぉーすたー

【JSIA F☆☆☆☆】

製品が建築基準法の規制建材ではないが、JSIAのノンホルムアルデヒド製品自主管理基準制度に登録されており、ノンホルムアルデヒドのシーリング材であることを表す。

えむえすでぃーえす

【MSDS】 製品安全データーシート

Material Safety Data Sheet

SDS(Safety Data Sheet)安全データシートに統一される前の旧呼称。

ぴーしーえー

【PCa】 プレキャストコンクリート

Precast Concrete

あらかじめ工場などで製造する組立用コンクリート部材、またはその工法。一定の品質や形状を確保できる。

あーるしー

【RC】 鉄筋コンクリート

Reinforced Concrete

コンクリートに鉄筋を配して引張力に対して強くしたもの。曲げ、引張、圧縮、せん断により破壊されにくく、耐火性に優れた建材。

えすでーえす

【SDS】 安全データシート

Safety Data Sheet

日本工業規格 JIS Z7253 で標準化されている。

てーじーおんど

ぶいおーしー

【VOC】 揮発性有機化合物

Volatile Organic Compounds

揮発性を有し、常温常圧の大気中でガス状となる有機化合物の総称。建材や家具から発生するVOCはシックハウスの原因の一つとされる。

〔あ行〕

あっしゅくせんだんせっちゃくつよさ・ひっぱりせんだんせっちゃくつよさ

【圧縮せん断接着強さ、引張せん断接着強さ】

圧縮せん断接着強さとは接着面に並行に圧縮力を加え、接合部や被着体が破壊するまでの最大応力。
引張せん断接着強さとは接着面に並行に引張力を加え、接合部や被着体が破壊するまでの最大応力。

いりすみぶ、ですみぶ

【入隅部、出隅部】

入隅部とは建物の壁など二つの面が出合った所の内側となり、へこんで見える部分を指す。逆に外側の部分を出隅部という。

えんび

【塩ビ】 ポリ塩化ビニル

PolyVinyl Chloride

ポリ塩化ビニル(PVC)の略称。優れた耐水性・耐酸性・耐アルカリ性・耐溶剤性を持つ。また加工性と機械特性に優れており、サッシ、タイルなどの建材として広く使用されている。

おーばーこーとわにす

【オーバーコートワニス】

ワニス被覆後の銅線に上掛け塗装するためのワニス。潤滑性や耐摩耗性などを付与する。含浸ワニスの付着性が落ちる場合がある。

おーぷんたいむ

【オープンタイム】

接着剤の塗布やプライマーを塗布した後に必要な開放時間。被着体同士が良好な接着性を持たせるために必要な時間であり、このオープンタイムを設けずに接着を行うと、接着力の低下や剥離の原因となる。

おしだしせい

【押出し性】

シーリング材をガンで施工する際の押し出し易さをいう。現場施工では、シーリング材の施工性に関係する。

〔か行〕

かそざい

【可塑剤】

プラスチックやゴムに加えて融点、Tgを低下させ柔軟性を与える液状物質の総称。

ぎょうしゅうはかい

【凝集破壊】

シーリング材、接着剤を用いた接着部分で欠陥が生じた場合の破壊状態の一つで、シーリング材、接着剤自身が破壊した場合をいう。

きれつゆうはつめじ

【亀裂誘発目地】

ひび割れ誘発目地ともいう。外壁のコンクリートにおいて、有害な亀裂が発生することを防止するために意図的に設けられる目地をいう。一定間隔に壁厚の薄い箇所(目地)を設け、亀裂を集中的に誘発させる。防水性を確保するためこの部分はシーリング材を充填する。

けしょうめじ

【化粧目地】

主に建物の外装に意匠性を与えるために設けられる目地をいう。

こうせいづか

【鋼製束】

家の床を支える、床下に設置する鋼製の支持具のこと。

こーきんぐざい

【コーキング材】

かつてはシーリング材全体のことをコーキング材と呼んでいたが、現在では油性コーキング材に限定して用いることが多い。

こーなーきゃんとしょり

【コーナーキャント処理】

床部分の入隅部(corner:コーナー)に防水などのためにキャント(cant:斜面)を設ける処理をいう。

こんくりーと

【コンクリート】

Concrete

セメントに水と砂と砂利を混ぜて固めることによりモルタルよりも強度を高めた建材。砂より粒子の大きさが大きい砂利を混ぜているため、表面がモルタルよりも荒くなる。強度と耐火性に優れ、また安価で施工性に優れる。

〔さ行〕

さいでぃんぐ

【サイディング】

主に戸建住宅用の外壁に乾式工法でと取り付ける板状の外装材(外壁材)の総称。窯業・金属系・プラスチック系・木質系など様々な種類があるが、日本では防火性に優れた窯業系・金属系が多く用いられている。様々なデザイン、機能をもつ多種類のサイディングが販売されている。

しーとぼうすい

【シート防水】

柔軟なプラスチックや合成ゴム製のシートを床に貼りつけることによって屋上などの防水を行う工法。

しーりんぐざい

【シーリング材】

Sealant

建築・土木・自動車等の構造体の部材相互間や接合部に充填して、接着と同時に水密性・気密性を保持する機能を発揮する材料の総称。

しっくはうすしょうこうぐん

【シックハウス症候群】

Sick House Syndrome

住居内の空気汚染でおきる倦怠感・めまい・目の痛み、頭痛・湿疹・のどの痛み・呼吸器疾患・不眠・皮膚炎などの一連の症状の総称。建材、家具や絨毯かから揮発する化学物質、ダニの死骸、真菌(カビなど)、細菌などのアレルゲン、タバコの煙、ハウスダストなどの粒子状物質が原因因子として挙げられている。

じんこうだいりせき

【人工大理石】

アクリル樹脂やポリエステルに無機物を加えて作られた天然大理石を模した建材。その高い意匠性から仕上げ材として目立つ場所に使用される。

すらんぷ

【スランプ】

Slump

シーリング材が硬化前に自重により垂れ下がる現象をいう。

すれーと

【スレート】

Slate

本来は薄い板状の天然石材(粘板岩)を指すが、一般にはセメント系板状建材を指す。 意匠性と耐火性に優れ、瓦より軽く、取り付けが容易なため屋根材として多く使われ、また内装材、外装材としても使われる。

せっちゃくはかい

【接着破壊】

シーリング材、接着剤を用いた接着部分で欠陥が生じた場合の破壊状態の一つで、被着体とシーリング材、ないし接着剤が分離した場合をいう。界面破壊、界面剥離、剥離とも呼ばれる。

せるふれべりんぐ

【セルフレベリング】

施工した材料が自然に水平になる流動性を有した性質をいう。

〔た行〕

たいきゅうせいくぶん

【耐久性区分】

JIS A5758の4.5.3に定められた「主成分及び耐久性区分」で定義されるシーリング材の耐久性の区分。試験方法はJIS A 1439の5.17に定められている。

たいこうせい

【耐候性】

屋外において日光・雨雪などの自然条件を受けて、時間の経過に伴って生ずる材料の物理的及び科学的性質の有害な変化に対する抵抗の程度をいう。

たいねつろうちゃくわにす

【耐熱ロウ着ワニス】

耐熱性と半田付け性を兼ね備えたワニス。

たっくふりーたいむ

【タックフリータイム】

シーリング材を充填後、硬化が進んで指先に付着しなくなるまでの時間をいう。

だんせいしーりんぐざい、だんせいせっちゃくざい

【弾性シーリング材、弾性接着剤】

シーリング材・接着剤でいう「弾性」とは硬化後に柔軟に伸び縮みをするゴムのような性質をいう。シーリング材や接着剤が用いられる目地や接着箇所は温度や湿気の変化、また様々な自然、ないし人為的な力で伸びたり縮んだりする。弾性シーリング材、弾性接着剤はその動き(ムーブメント)にしっかりと追従するため、接着面での破壊や剥離を起こしにくく、建材同士の接着や防水の働きを遺憾なく果たす。

ちくそとろぴー

【チクソトロピー】

Thixotropy

チキソトロピー、チクソ性、揺変性とも言い、かき混ぜることにより粘度が低下し、次に放置することにより粘度が戻ろうとする性質をいう。 この性質をシーリング材、接着剤に与えることにより、良好な作業性を与えることができる。

ちょーきんぐ(はくあか)

【チョーキング(白亜化)】

シーリング材、塗料の劣化現象のひとつで、表面が太陽光、雨風にさらされることによって起こる経年劣化で粉状になる現象をいう。樹脂が劣化することによって充填剤、顔料として用いられていた粉体原料が表面に出てくることなどが原因。

とまくぼうすい

【塗膜防水】

塗膜防水材を施行して防水を行う工法をいう。塗膜防水材は塗布するときは不定形の液体であるため、施工箇所の形が複雑でも対応出来る利点がある。

とまくぼうすいざい

【塗膜防水材】

塗膜防水材は塗膜防水工法で用いられる液状物質で、塗布後硬化して防水皮膜となる。

とりょうおせん(ぶりーどおせん)

【塗料汚染(ブリード汚染)】

シーリング目地上の塗料がブリージングにより変色する現象をいう。塗料自身が変質して変色する場合と、塗料表面に粉塵などが付着して汚れる場合がある。この現象が起こらないことを「塗料非汚染」という。

〔な行〕

ねおうれたん

【ネオウレタン】

ネオウレタンとはポリウレタンの中でもオート化学工業が独自に開発した特殊ポリウレタン樹脂の呼称で、耐久性に優れるなどの特徴を持つ。

ねだ

【根太】

床の構造を構成する部材のひとつ。下地合板などの下に渡した木の角材をいう。

のんさぐ

【ノンサグ】

シーリング材を垂直面の目地に充填した時、スランプを生じないことをいう。

のんぶりーど

【ノンブリード】

ブリージングを生じないこと。

のんわーきんぐじょいんと

【ノンワーキングジョイント】

ムーブメントを生じないか、あるいは極めて小さいムーブメントが発生する目地をいう。低層建築の外装材、RC造の打継目地、亀裂誘発目地、窓枠回り、サッシ回りの目地などがこれに当てはまる。

〔は行〕

ばっくあっぷざい

【バックアップ材】

シーリング材の目地深さの調整や3面接着を防止するため目地底に挿入する成形材料。発泡ポリエチレンなどが用いられている。

はっすいおせん

【撥水汚染】

シリコーン系のシーリング材に含まれるシリコーンオイルが、時間の経過とともに遊離して目地の周りに付着し、そこにホコリなどが付着することによって生じる汚染現象の事をいう。

はっとじょいなー

【ハットジョイナー】

サイディングを取り付ける際に適切な目地を形成するために用いる役物のひとつ。その形状がハット(hat:ふちのある帽子)に似ているためその名前がある。

はりつけかのうじかん

【貼付け可能時間】

接着剤を塗布してから開放しておける時間を指す。この時間を過ぎてから接着を行うと、接着力の低下や剥離の原因となる。

びーどとふ

【ビード塗布】

比較的高粘度の接着剤を線状に塗布すること。必要とする塗布形状に合わせて様々な形のノズルがある。

ひっぱりせっちゃくつよさ

【引張接着強さ】

接着面に垂直な引張力を加えて、接合部もしくは被着体が破壊するまでの応力をいう。接着剤では最大応力を指す。

ぷらいまー

【プライマー】

Primer

接着性を向上するために、あらかじめ被着面に塗布する液状の下地処理材料をいう。

ぶりーじんぐ(ぶりーど)

【ブリージング(ブリード)】

可塑剤などの成分が経時後、シーリングの表面に分離・移行し、表面の塗料に滲み出す現象をいう。

ふれきしぶるぼーど

【フレキシブルボード】

繊維強化セメント板とも呼ばれる。強度、弾力性、断熱性、加工性、防音性、耐水性、耐火性に優れ、加工もしやすいので内装下地や間仕切り、外壁として使われている。フレキ板。

ほきょうくろす

【補強クロス】

塗膜防水などを行う際に、補強のために用いられるガラス繊維やプラスチック繊維製の建材。

ぽりうれたん

【ポリウレタン】

Polyurethane

ポリウレタンとはウレタン結合を有するポリマーの総称で、反応後は非常に安定な構造をとるという特徴がある。一口にポリウレタンといってもその外見は、発泡体、フィルム、弾性体、粉末、溶液、エマルジョンなど様々。

ぽりえちれん、ぽりぷろぴれん

【ポリエチレン、ポリプロピレン】

Polyethylene,Polypropylene

両者とも代表的な汎用プラスチックであるが一般の接着剤やシーリング材の接着性は良くない。その難接着性を活かしてシーリング材を2面接着で施工する際のバックアップ材としても用いられている。

ぼんどぶれーかー

【ボンドブレーカー】

シーリング材を施工する際に3面接着を防止するために、目地底などに貼りつけるテープなどをいう。

〔ま行〕

むーぶめんと

【ムーブメント】

Movement

温度・湿度変化、風、地震などの振動によって、建築部材に伸縮、ずれなどが生じる時の動き、又は、その程度をいう。温度・湿度変化によって生じる比較的緩やかな動きを長期ムーブメント、台風や強い地震によって生じる激しい動きを短期ムーブメントという。

もじゅらす

【モジュラス】

Modulus

引張応力の事を指す。50%の伸びを与えた時の引張応力を50%モジュラスという。

もるたる

【モルタル】

Mortar

セメントに水と砂を混ぜ硬化させて使用する建材。

〔や行〕

〔ら行〕

〔わ行〕

わーきんぐじょいんと

【ワーキングジョイント】

目地にムーブメント生じるものをいい高層建築のカーテンウォール、外装材、ガラス、金属製建材などの目地がこれに当てはまる。

参考文献

建築用シーリング材ハンドブック(日本シーリング材工業会発行)

接着剤読本(日本接着剤工業会発行)

建築接着工法ハンドブック (日本接着剤工業会・建築用接着剤協議会発行)

その他